誤解を招くタイトル / 2点私の単なる勘違いと言ってしまえばそれまでかも知れません。しかし、これはちょっとひどい。
「孤独の」という表現には、もともと「大人の男」や「ハードボイルド」といったニュアンスが言外に含まれているはずです。
ましてや「孤独のグルメ」という題ですから、そのニュアンスはより強く表れていると思います。
しかし、この作品には、そうしたニュアンスを感じさせる描写は一切ありません。
普通に回転寿司に入ったりしますし、また、主人公は酒を飲めません。
コンビニ弁当が出てくるに至っては「グルメ」という表現にも疑問を感じざるを得ません。
だいたい、どこが「孤独」なのか探ってみれば、主人公が必ず孤食(こしょく)するという点しかない。
一人で、黙って食べる。だから「孤独」。
つまり、悪い方の意味で「孤独」なのであり、要は、
非社交的な自営の男が、何の変哲も無いものを、黙って陰気に孤食する。
ストレートに表現するなら、それだけの内容といえるでしょう。
タイトルは「孤食のグルメ」や「陰気なグルメ」のほうが、まだ表現的に適切です。
(グルメと呼べるような料理は出てきませんが。)
まあ、孤独な食事の中にも(一人で普通のものを食べる中にも)
それならではの「癒し」があって、要はそこに感受性が反応できるかどうか、なのでしょう。
シンプルな話、私には無理でした。
何の「深み」も「含蓄」も感じませんでしたし、率直に言って、つまらなかったです。
(もっとも、病院食にまで感応できる人など、そもそも稀だと思うのですが。)
高評価に惹かれて購入してしまいましたが、毒にも薬にもなりません。
分かる人には分かるのでしょうが「高評価が高評価を呼んでいる」というのが実情でしょう。
当作品に高評価を付けられたレビュアーの中にも、私のように面白さが分からなかった人は、何人かいらっしゃったものと信じています。
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